ファイナンシャル
プランナー(FP)コラム円でする借金(=住宅ローン)は米国ドルで返済する!
執筆者
住宅購入診断士
住宅FPエキスパート
2級FP技能士
お客様の為に何ができるか『全集中』!!
ゼネラルマネージャー 松井 新吾 が執筆しました。
円と米ドルの為替レートが約24年振りの「円安」1ドル=145円になりました。日米の金融政策の違いと日本の貿易赤字の定着が主な要因と考えられます。
それでは、この円安・ドル高が今後どのような推移を辿るのかを予想してみたいと思います。
今回の円安の抜本的な原因は、「日本企業の稼ぐ力の凋落」と考えます。
日本を代表する企業のひとつにトヨタ自動車がありますが、世界は環境問題から電気自動車への移行が急速に進んでおります。
ガソリン車では、世界で圧倒的なシェアを持つトヨタ自動車もこの分野では後発であり、その地位を今後も維持していけるかは不透明です。この例に見られるように、従来の産業分野で製造業中心に経済発展してきた日本企業は21世紀に入り、時代の趨勢に取り残されてしまい収益力も低下し、その回復の見通しも立たないことが日本経済に大きな影響を与えていることが一因と考えます。
次に「終身雇用制度の崩壊」です。
これも前述した日本企業の収益力の低下にも大きく影響していると思います。
このことが雇用形態を多様化させ、正社員や契約社員、パート・アルバイトなど、新卒者でさえこれらの雇用形態の中で採用されてしまう現状は、企業の将来不安による経済的・時間的な余裕のなさが、新人教育という「先行投資」を行わなくなったことにも起因します。
その結果、新卒者の早期退職から始まり社会人になっても転職を繰り返すことで、職業的なスキルを全く身につけることなく、収入も増加しないという悪循環に陥っているのが現実です。
これは、日本全体で見れば所得税等といった税収が上がらないばかりか、最悪な場合は生活保護といった社会保障費の負担増大に繋がる可能性があります。
一方、優秀とされている国内の人材は、世界中の精鋭が集まる米国の大学に進学し、米国での高収益企業への就職や自らの起業により成長分野の産業に挑戦するなどして成功して多額の報酬を得ております。
日本が「少子高齢化社会」を迎え、人口が減少し高齢者の急増するなかで、日本という「国の価値」を高めて「円高」にするには「経済成長」が絶対条件です。しかし、新時代の成長分野での起業や参入は一朝一夕に出来る訳でもなく、そのためには日本の教育制度改革も必要になる為、相当な時間がかかりそれが成功するかも不明です。
将来予想される大幅な「円安」対策としては、世界の基軸通貨である米国ドル資産を保有することです。
特に最近の世界の地政学リスク(ウクライナ、台湾、北朝鮮など)を考慮すれば尚更です。
(通貨の価値は、①経済力②軍事力③政治力の3つで決まるとも言われています)
長期的には、上記の理由からトレンドは、第二次世界大戦直後の為替レート1ドル=360円の「円安」方向に為替相場は推移すると考えます。
現在、米国ドル1万ドルは約145万円で購入出来ます。
(2022年10月7日現在)
例えば将来の円安がもっと進行して1ドル=200円になった時に、この1万ドルを円に替えると200万円(購入時の約1.38倍)になります。
この「円安」メリットを如何に享受するかがポイントです。
住宅ローンを組む際には、住宅ローン控除の活用や変動・固定の金利選択だけではなく「頭金」や「預貯金」などの金融資産の「投資の仕方」により繰上げ返済は勿論、早期の完済も可能になると考えます。
逆に、対策を全く取らなかった場合には「円安」による生活費の高騰や変動金利上昇による返済額の急増で住宅ローン破綻もあり得ます。
それでは、どのような事前の対策が必要なのかについては、住宅購入診断士の資格を持つ「おうちの買い方相談室つくば店」のファイナンシャルプランナーに是非ご相談下さい。
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