ファイナンシャルプランナー(FP)コラム

子育て世代が考える災害に強い土地選びとは
執筆者
TLC(生命保険協会認定FP)
2026年度MDRT成績資格会員
お客様の為に!日本一スキーの上手なファイナンシャルプランナー!
エグゼクティブライフエージェント 齊藤 基幹

みなさんこんにちは!今回は先日の千葉豪雨から災害というポイントを踏まえた土地探しについて書かせて頂きます。
私自身、自宅は無事だったものの実家のとなりが土砂災害にあい、あれが実家に流れてきていたらと肝を冷やしましたし、中学生の時に自宅の庭が土砂災害でなくなるということも経験しており、家族と暮らす土地選びは慎重になりました。
マイホームの購入は、人生で最も大きな買い物の一つです。特に子育て世代にとって、土地選びは「家族の命と暮らしを守る土台づくり」そのものと言えます。
近年、甚大化する台風や豪雨、地震などの自然災害に対し、どのような基準で土地を選べばよいのでしょうか。
子育て世帯が安心して長く暮らせる「災害に強い土地」の見極め方を詳しく解説します。
1. 「ハザードマップ」で地域のリスクを可視化する
土地探しの第一歩として必ず行いたいのが、自治体が発行しているハザードマップの確認です。不動産会社の説明を聞く前に、自分たちの目でリスクを把握しておくことが大切です。
具体的には、以下の3つのマップを重点的にチェックしましょう。
- 洪水・内水ハザードマップ:近くの河川が氾濫した際の水没リスクや、大雨で下水道が溢れる「内水氾濫」の危険度を確認します。浸水想定深さが「床上浸水」や「2階到達」レベルのエリアは避けるのが無難です。
- 土砂災害ハザードマップ:崖の近くや傾斜地の場合、「土砂災害警戒区域(黄色)」や「土砂災害特別警戒区域(赤色)」に該当していないか確認します。
- 地震・ゆれやすさマップ:揺れやすさの指標や、想定される最大震度を確認します。
2. 地形・地盤の成り立ちを知る(「古地図」と「地名」の活用)
現在の街並みがどれほど綺麗に整備されていても、その土地の「本来の姿」を隠すことはできません。かつてどのような土地だったかを知ることが、地盤の強さを知る鍵になります。
①古地図・旧版地形図で過去の利用状況を確認
国土地理院のウェブサイト(「今昔マップ」など)を活用し、対象地が昔どう使われていたかを調べます。
避けたほうがよい土地の歴史:田んぼ、沼、池、川の旧流路、埋立地など。これらは水分を多く含み、地震時の「液状化」や地盤沈下のリスクが高まります。
比較的安全な土地の歴史:山林、畑、高台など。古くから人が住んでいた集落や神社仏閣がある場所は、災害に強い安全な土地であることが多いです。
②「地名」に含まれる漢字のヒント
地名には、その土地の歴史的な特徴が残されていることがあります。
水に関する漢字:水、江、津、川、池、沼、窪、谷、萩、蓮、荻など
軟弱地盤を連想させる漢字:鶴、亀、鷺(水辺の鳥)、柿、栗(水分を好む植物)
これらの漢字が旧地名に含まれている場合、水害や軟弱地盤のリスクを考慮して、より慎重な地盤調査を行う必要があります。
3. 子育て世帯特有の「防災・防犯・環境」視点
子どもがいる家庭では、土地そのものの強度だけでなく、「災害が発生した後の避難や生活」まで見据えた環境選びが求められます。
①避難ルートと避難場所の確認
指定避難所(小中学校や公民館)までの道のりに、危険な通学路・避難路がないか確認します。「幅の狭い道路」「古いブロック塀が続く道」「急な傾斜地」などは、地震時に崩落して通行不能になるリスクがあります。
小さな子どもを連れて、またはベビーカーを押して安全に避難できるルートがあるかがポイントです。
②インフラの復旧力と周辺施設
万が一の停電や断水に備え、近くに高圧電線や大型病院、警察署など重要施設があるエリアは、比較的インフラの復旧が早い傾向にあります。
また、日常の買い物や小児科へのアクセスに加え、災害時に支援物資が届きやすい「幹線道路への出やすさ」も隠れたチェックポイントです。
4. 現地調査で見るべき「微地形」のチェックリスト
不動産屋の資料を見るだけでなく、雨の日やその翌日など、コンディションの悪い日にも現地を訪問してみましょう。
周りより低い土地(低地)になっていないか:周囲の道路や隣家より一段低い土地は、大雨の際に水が集まりやすく、水はけが悪くなります。
擁壁(ようへき)の状態:高低差のある土地にある擁壁に「大きなひび割れ」や「水抜き穴の詰まり」がないか確認します。古い擁壁は地震で崩壊する危険があります。
隣接地の管理状態:隣が空き地や管理されていない斜面の場合、大雨時の土砂流出や、日常的な防犯上のリスクにつながります。
まとめ:完璧な土地はないからこそ「優先順位」を明確に
災害リスクが完全にゼロの土地を探すのは、現実的には困難です。しかし、「ハザードマップで浸水・土砂災害リスクがない場所を選ぶ」「軟弱地盤であっても地盤改良工事や建物の構造補強でカバーする」など、リスクの性質を正しく理解していれば適切な対策をとることができます。
家族の命を守り、子どもたちが伸び伸びと育てる環境を手に入れるために、ぜひ「災害への強さ」を土地選びの第一基準に据えてみてください。
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