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団体信用生命保険の選び方

執筆者

AFP(日本FP協会認定)
住宅ローンアドバイザー

将来の幸せを守るライフエージェント
つくば店店長
黒田 恭史 が執筆しました。

ほとんどの住宅ローン商品には団体信用生命保険が付帯しており、通称『団信』と呼ばれます。近年では『がん団信』や『3大疾病団信』、『8大疾病団信』『全疾病団信』など様々な派生商品も出てきています。
今回は、団信の選び方についてご説明していきます。


1. 団体信用生命保険とは

住宅ローンの返済期間中に債務者(契約者)が死亡もしくは高度障害状態になった場合に住宅ローン残高が0(ゼロ)になる保険です。高度障害状態とは、両目の視力を完全に失った状態や、言語、咀嚼機能を完全に失った状態などのことです。一般的には住宅ローン契約時に加入が必須となっていることがほとんどであり、健康上問題がある場合、団信に加入できず住宅ローンを契約することができないというケースもあります。その場合でもワイド団信という加入条件が緩和された団信であれば加入できる場合があります。ただし、金利が少し上乗せになることが多いです。

2. 団体信用生命保険の種類

① 一般団信

前述のとおり、住宅ローンの返済期間中に債務者(契約者)が死亡もしくは高度障害状態になった場合に住宅ローン残高が0(ゼロ)になる保険です。高度障害状態とは、両目の視力を完全に失った状態や、言語、咀嚼機能を完全に失った状態などのことを指します。

② ワイド団信

一般団信よりも加入条件が緩和された団信で、持病や既往歴がある方でも加入しやすい団信です。ただし、その分一般団信よりも金利が上乗せになることが多いです。

③ 疾病団信

住宅ローンの契約者が死亡したり高度障害になった場合だけでなく、特定の疾病で所定の状態に該当したり、病気や怪我で就業不能状態が一定期間以上続いた場合に住宅ローン残高が0(ゼロ)になる団信です。
具体的には『がん団信』『3大疾病団信』『8大疾病団信』『全疾病団信』などがありますが、所定の条件等については各銀行によって異なるため、しっかり確認しておく必要があります。

④ 夫婦連生団信

ご夫婦で住宅ローンを組んだ場合に、どちらか一方が死亡もしくは高度障害状態になった場合、住宅ローンを全て0(ゼロ)にする団信です。
一般団信の場合、どちらか一方が亡くなった場合、もう一方の住宅ローンはそのまま支払いを続けなければなりません。

3. 団体信用生命保険のメリット

メリット①

前述のとおり、住宅ローン契約者が死亡したり、所定の状態に該当した場合、住宅ローン残高が0(ゼロ)になるため、残されたご家族の経済的なリスクを軽減することができる。

メリット②

団信の保険金は所得税や贈与税、相続税の課税対象にならず、確定申告も不要です。
一般的な保険金や解約返戻金は一時所得という扱いになり、所得税や贈与税などが課税され、確定申告が必要となります。

4. 団体信用生命保険のデメリット

デメリット①

生命保険料控除の対象にならない。
一般的な生命保険であれば、支払っている保険料で生命保険料控除を受けることができ、所得税と住民税の節税効果を得ることができます。しかし、団体信用生命保険は対象外のため、保険料控除を受けることができません。

デメリット②

特に疾病団信において、保障範囲が狭い。
がんや3大疾病、8大疾病での保険金の支払い条件について、一般の生命保険の保障範囲と比べて、疾病団信の保障範囲は狭いことが多く、一概に3大疾病と言っても同じ条件で保障されるわけではない。

デメリット③

団信の内容を途中で変更・解約することはできない。
一般的な生命保険であれば、ライフスタイルの変化等に合わせて、保険内容を見直していくことが一般的です。しかし一度加入した団信は、住宅ローン完済まで契約内容を変更することはできません。

5. まとめ

団信は夢のマイホームを手に入れた後、もしものことがあったとしても残された家族にマイホームを残してあげられるようにするとても大切なものです。
近年、団信の商品も多様化しているため、しっかり内容を確認した上でご自身に合った団信を選択し、安心してマイホーム生活を送れるようにしてください。
もし団信の選び方がわからなければ、おうちの買い方相談室にお気軽にご相談ください。

茨城県・千葉県のエリアで住宅購入、リノベーション、住宅ローンの見直し…等を検討されている方ならどなたでも無料でご相談頂けます。【オンライン相談・出張相談対応】

つくば店店長 黒田 恭史

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