ファイナンシャル
プランナー(FP)コラム住宅購入の「経済価値」と「使用価値」について
執筆者
AFP(日本FP協会認定)
住宅ローンアドバイザー
将来の幸せを守るライフエージェント
つくば店店長 黒田 恭史 が執筆しました。
住宅を購入するか、賃貸にするかについては、長年お互いの立場から議論されてきたテーマです。
「持ち家派」の主な考え方は「家賃を払っていても自分の物にはならずお金がもったいない」で「賃貸派」は「家族構成も変わるし、同じ土地に縛られて、一生住宅ローンという多額の負債に悩まされたくない」に代表されると思います。
これらの意見の相違はどちらが正しくてどちらが間違っているというものではなく、「住宅」(=自宅)についての各自の人生観・価値観の違いによるものだと考えます。
「住宅」の「経済価値」について考えてみると、例えば新築で建てた場合には、完成して入居した瞬間から経年劣化が始まります。そして、一般的には30年以上経ち住宅ローンを払い終えた後にはその「経済価値」はゼロになってしまうという考えです。
その一方、「使用価値」についてはどうでしょうか?
「使用価値」もゼロになってしまうでしょうか?
長年の「使用価値」を維持するためには当然メンテナンス費用が発生するのは言うまでもありません。
しかし、コロナ禍により社会や会社の在り方が大きく変化し従来ではあまり認められていなかった「在宅勤務」の奨励や日本全国への「転勤」についても本人の希望を取り入れるようになるなど制度が変わってきました。このような時代変化の下、「持ち家」を持つことによる不安材料が緩和されてきていることも事実です。
人生100年時代には、介護の不安は誰にでも付きまといますが「持ち家」ならではの自宅介護も可能となります。
自宅で家族と一緒に過ごす時間が急増し、それが「新常態」となりつつ今「住宅」を購入する意味を現在の「住宅ローンの低金利水準」や税制による「住宅ローン減税」の環境下で改めて検討してみる時期に来ていると考えます。
住宅購入を迷われている方だけではなく、住宅ローンの組み方や住宅メーカーの選定方法、人生の3大資金である「教育資金」「老後資金」についても不安をお持ちの方は、住宅購入診断士の資格をもったファイナンシャルプランナーに是非相談して下さい。
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